手芸屋さんで木綿めぐり

細い毛糸でボンボンを作ろうと思い
町の手芸屋さんへ行った。
花屋さんへ行く途中にあるので、お店の前はよく通っていて
通りがてらチラリと窓からのぞくと
おばあちゃま達が数人集まって、編み物などの手芸をしているのだ。
店主もそのおばあちゃま達と同年代くらいの人だ。

ドアを開けて入ってみると
小さなお店なのでそれぞれが限られた数しかなく
毛糸も同様に色数が少なく、どうしようか迷っていると
「何をお探しですか?」と
「毛糸を探しているのですが、色は青で、その色よりもう少し明るい色のを」
と言って、自分で指をさした毛糸を見せてもらった。
「もう少し、細めの糸がいいなぁ」と言うと
細めのものを持ってきてくれたのだ。
さぁ、ここからが木綿をめぐるお話だ。
店主が「これはコトCotóでできてます。カタルーニャ語ではコト、スペイン語ではアルゴドンよ」
「へぇ、カタルーニャ語はコトなんですね。英語のコットンに似ていますね」と私が言うと
「あなたの国では何ていうのかしら?」と質問をされ
「日本語では木綿といいます」
「難しいわね、モメン?ね〜、そうそう、カタルーニャ語でモメンMomentという言葉があるわ」と
嬉しそうに話す店主。
そう、確かに英語のモーメントと同じ意味でモメン。あるある。
Momentの最後のtはほぼ発音しないのでまさにモメンである。
店主のマダムは「コト、モメン、コト、モメン」と呪文のように口にして覚えようとしていた。
そして、私の頭の中でもマダムの呪文がぐるぐるとめぐりめぐっているのだ。今でも。

上の写真は先週末に行った骨董市の様子だ。
青空が気持ちよくて最後の夏って感じだった。
翌日からは急に寒くなり
我が家でも布団を出したくらいだ。

昨日は中秋の名月が輝いていて美しかった。
スペインも公式に今日から秋が始まった。