ミロ美術館のクレーに夢中

日曜日の夕方
ハプニングがいろいろありながらも
やっとたどりついた美術館。
もう、4時50分ほどだった。
閉館1時間前だけれどもいいですか?と受付スタッフから言われたが
もちろん、1時間あるならぜひ見たいという思いで入館したのだ。
閉館は6時。

前半は常設のミロの絵などがあり、後半にクレーの展示。
クレーにたどりついたのはもう閉館20分前だった。
焦りで気持ちはソワソワしていたけれど
今まで知らなかったクレーの絵に出会えた。
クレーと言えば一般的には抽象的で色彩で感情を表す作品といイメージだったが
彼のスケッチブックが何冊かガラス越しだけれど置かれていて
それにはとても細かいタッチの風景がいくつか描かれていた。
その他、植物や鳥の姿が図鑑のように写実的に正確にあったのだ。
そういう時代の絵がありつつも
そこからどんどんみんなが知っているクレーの絵になっていった過程がみられる。
はてさて、そんなクレーの絵を見終わって
いったい私はどんな色に染まったかと言われれば
それが意外にも、ただの線画の絵が印象的だった。
そういえば、20年以上前に見た画集でクレーの天使の線画の絵は
かわいくて有名だったし、好きだったことを思い出した。
そうだ、あの線画の天使はクレーだった。
あの絵に似た、月の光をあびて眠る女性?だったかな?
そんなようなかわいいタイトルの絵があって
なんだか心がスーッと落ち着けた。

スマホでいくつかお気に入りのクレーの絵を撮った。
それを自宅でさっき、手元で拡大したり縮小したり
構図をどうしようか移動させたりなんかして
ほぼ3年ぶりに待ち受け画面をクレーにしてみた。
いい感じ〜。

Fundación Joan Miro ミロ美術館
パウル・クレー展 2023年2月12日まで
詳しくはこちら

バルセロナのみうらじゅん

バルセロナに凱旋門があるのだけれど
その周辺の数カ所の壁に描かれているのがこのイラストだ。
若い時のみうらじゅんに似てる〜と
発見するたび笑顔になってしまうのだ。
似てると思うけど、どぉ?

日本のテレビによく出てくる
若手のお笑いが、私にはどうもよくわからないし
何が、どこが笑えるの?と笑うどころか
逆にイラッとしてしまうのだ。
そこヘいくと、みうらじゅんのトークは最高におもしろく
YouTubeを見ながら聞きながら
笑いすぎて悩みがふっとんでしまうほどだ。
くよくよしている時にはみうらじゅん!と
私の中ではルールのようになっている。
笑いはカラダにいいし、
ストレス発散にもなる。
それに腹筋の他に顔の筋肉も鍛えられる。
みうらじゅんワールドが好きで好きでたまらない。

みうらじゅんのトークの中に
たまに出てくるSinceの話なんだけれど
よく、喫茶店とかに「Since1985」とか看板に表示されているシンス。
彼は「Since」と描かれている看板を見るとうれしくてたまらなくなってしまうそうなのだ。
そう、シンスコレクター。
スペインではSinceのことをDesdeデスデというのだけれど
バルとかレストラン、お菓子屋さんやパン屋さんなどなど
お店の看板に「Desde1901」とかあったりして
それを見るたび、みうらじゅんを思い出し
みうらじゅんに教えたくなってしまうのだ。

バルセロナに旅をしに来たら
ぜひ、Desdeデスデの看板を探してみて欲しいなぁ。


お向かいのロサさん

ツバキ。
ふつうは冬から春にかけて咲くもので
だから木の春と書いて椿なのだと思うのだけれど
我が家のはちょっと変わった種類のツバキ。
いつもこの10月下旬から11月中旬あたりに咲いてくれる。
葉っぱが水彩画のように滲んだ模様になっていて、
風が強い我が家のベランダではすぐに花びらが落ちてしまうのが残念なのだけれど
儚くて、それもいい。
スペイン語ではCameliaカメリアという。

我が家のお向かいにすんでいる60代のご夫婦がいて
奥さんは濃いピンク色が大好きで洋服やアクセサリーがその色だったりするのだ。
コロナの時期はマスクもピンク色だった。
町で出会うとHolaオラーという挨拶とともに
私の名前まで大きな声で呼んでくれる。
さらに、お坊さんのように胸のあたりで両手を合わせて
私の方に進んでくるのだ。
これには、いつも困ってしまうのだが、、、
一度、日本人はそいういう風に挨拶はしないのよ。と伝えたのだが
全く覚えていないのか、どうでもいいのか
毎回、手を合わせながら私の前にやってくる。
仮の名前としてだが、ピンクが好きなので彼女の名前をRosaロサとしよう。
スペイン語でピンク色の意味だ。
そう、そのロサさんは町の合唱団の団員で
一年ほど前から日本の歌をその合唱団で歌い始めたというのだ。
朝市があった日にたまたま広場で出会い
胸に手を合わせながらご夫婦でやってきた。
ロサさんが、こういう歌なの、、、と 赤い花〜〜〜〜
と歌ってくれたのだが、聞いたこともないし
彼女の声に気を取られていて
どういう意味かわかる?と聞かれたが
赤い花はわかったけれど詳しく答えられなかったのだ。
それで、週に一度うたの練習をしているのでぜひ一度きてほしいと言われているのだが、
今だに行けてない。
行かなきゃと思っているのだけどね。
そう、そのロサさんは背が少し高めで
ご主人が彼女より背が低くて、がっちりした人なのだ。
そう、このご夫婦を見ていると思い出す人がいる。
その人は小学生からの友達で、Mちゃん。
同じ地区に住んでいたので中学、高校も一緒だった。
Mちゃんは背が高くて、スポーツ万能で
小学生の時からずっと同じ髪型のショートヘアでボーイッシュな子だった。
お互いが社会人になっても
たまに都心へ買い物にいったり、食事したりした。
その当時の彼女の悩みは、彼氏ができないだった。
彼女の彼氏への一番の条件は彼女より背が高い人で
Mちゃんのその条件を満たす人が彼女のまわりには中々いなかったようだ。
それから数年がたって久しぶりに連絡が来たのが
なんと、結婚しますと言う彼女からの電話だった。
結婚式に行って驚いたのは
なんと、あれだけ彼氏条件のナンバーワンに「背が高い人」だったのに
ウェディングドレスのMちゃんより10センチ
いや、15センチほど背が低いタキシードを着たがっちり?ぽっちゃり?した新郎だった。
あの一番の条件をほっぽり投げてでも、
その男性と一緒にいたかったMちゃんの思いが
結婚式の間の彼女の素敵なやさしい笑顔でわかったのだ。
はてさて、今はどうしているだろう。
良い週末を!

ミロの美術館にクレーがきたよ

バルセロナの街を歩くのはとても楽しい。
上を見上げれば、美しい青い空があるし、建築物も見応えがある。
さらにコンサートや演劇、お祭りの情報は上の写真のように得られたりするのだ。
先日、両手に買い物袋を持ちながら、歩き疲れてふと視線を上げると
思わず嬉しくなった。
パウル・クレー展が開催されていることを知ったからだ。
しかも、場所はミロの美術館Fundació Joan Miróだ。
どちらも大好きなアーティストだし
この二人の作品が一緒に観られるのは最高にうれしい。
来年の2023年2月12日まで開催されているそうだ。
おそらく開催中のアーティスト・グッズも美術館内のお店で販売されていることだろうから、、、
そういったものも楽しみだ。
絵葉書やポスター、本なども充実しているに違いない。
早く行かなくちゃ。
そうそう、普通は入場料が13ユーロだけれど、バルセロナの図書カードを持参すれば7ユーロ。
できるならお得な方がいいよね。
それに9月から、国の政策で電車代が10ユーロの特別チケットを買うと
規定のエリア内なら、年内は何度使っても交通費が発生しないというカードも発行され
私としてはとってもありがたい。
※どのくらいの範囲でそのカードが有効なのかが詳しくわからないのだが
わが町ラガリーガからバルセロナの中心地までは有効である
※メトロは使用不可
※購入時はNIE滞在許可証の番号入力がある

話をもどすが、
クレーは色彩の魔術師とか、音楽的だとかよく言われる。
色を言葉として使っているように私は感じる。
色の手紙とでも言ったらいいのかな。
彼の色を感じてみたい。
どんな色が今の自分にとって印象的なのか、
どんな色を彼から私は受け取ってくるのか
今からとても楽しみなのである。

ミロの美術館Fundació Joan Miró

クレーの情報