いつかは欲しい絵

カタロニア語のクラスが終わってから
よく行くスーパーマーケットへ買い物に行こうと
歩いていたら
いつもの真っ白な壁の町の図書館に
見覚えのある絵が描かれ始めていた。

そう、いつか欲しいと思っている
Cinta Vidalの絵だ。

最初に彼女の絵に出会ったのは
引っ越してきて間もない頃
カルデデウの町を散歩していたら
一件の素敵なおもちゃ屋さんを見つけたのだ。
そのおもちゃ屋さんの名前は『El Gatエル・ガッ』と言い
カタロニア語でネコの意味だ。
とってもかわいいネコちゃんのロゴマークに誘われて
お店に入ると
木でできたおもちゃを売っていて、
その中で特にひかれたのが様々なデザインのコマだった。
その他ブリキのおもちゃや、
アンティークのおもちゃのコレクションも飾ってあり、
このお店があることで私のここでの暮らしが満たされるような
そんな思いがあった。
そしてよく見ると壁には私好みの絵がいくつかあり
その中のひとつを誕生日のプレゼントとして
買ってもらった。(その絵は小さくて手軽な値段のものでした)
お店の人が言うには
ここに飾ってある絵はこのおもちゃ屋さんのオーナーの
娘さんが描いたものだとのことだった。
その人がCinta Vidal。

その後も夕飯の買い物がてら
おもちゃ屋さんをふらりと訪ね
あの雰囲気に包まれながら味のある店内のモノを見て
満足感で満たされ、家に帰るという
そんなことが時々あった。

それから数年たった頃
El Gatへ行ってみると
お店の人が、
あなた 彼女の絵が好きでしょ。
今、近くのカフェで個展をしているから
行ってみたら?
と言われ、紙に書いてくれた住所のカフェをめざし行ってみた。
すると、今までの絵とは違うタイプで
建物やそこに住んでいる人をあらゆる角度で描き
それらを一枚の平面に描くという
彼女の新しい手法、オリジナルの絵だった。
その絵は板に描かれていて
いろんな角度から見た人々の生活の姿が描かれ
それがとっても面白いと思った。
その個展にあった絵の中で欲しいのがあったのだけれど
すでに赤いシールが貼られていて
購入済みだった。
だから、いつか気に入ったのがあれば
彼女の絵が一枚欲しい。

興味がある方は
こちらhttps://www.miscelanea.info/a221/cinta-vidalを。
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