ひとつひとつ違うのだ

子どもの頃、住んでいた近くに
やっぱりおしろい花がたくさん咲いていた。
そこにはどこにでもあるショッキングピンク色の花ばかりで
どちらかというと、花よりもまん丸の黒い種のほうに興味があった。
おしろい花という名前の由来はその種からきていて
黒い皮で覆われてる種のそれを剥がすと
白いおしろいのような粉が出てくるというのだ。
なので、その種を集めては皮を剥がして
白い粉をとることに夢中だったような気がする。

そんな思い出のおしろい花。

現在住んでいる家から
買い物へ行く道すがらに
たくさん咲いているのだ。
しかも、ちょっと変わった色柄のものが。

去年の夏の終わりに
道端に咲いている
素敵な模様のおしろい花の種をいくつかいただき(どろぼう?)
今年の春に植えたのだ。

毎回いろんな模様に驚かされ、楽しみなのだが
この花は夕方から咲くのだ。
そして、翌日の朝の太陽が真上に出る前にしぼんでしまう。
こんなに素敵な色模様なのに、、、。
たったの半日で終わってしまう。
そこはちょっと寂しいけれど
こうやって、毎日いろんな顔を見せてくれる
この夏は これも楽しみのひとつなのだ。