葡萄畑の真ん中で

真冬に食べるおいしい野菜
それはネギだ。
その名はカルソッツ。

先週末、夫の仕事関係の人たちが家族づれで集まり
総勢30人ほどで
葡萄畑の真ん中にテーブルを並べ
カルソッツを食べる会がひらかれた。

なぜ葡萄畑かというと
葡萄の枝の剪定作業が終わった後の
その枝を使ってネギを焼くのが本当のカルソターダ(カルソッツ料理)のやり方だそうだ。
焼いたネギの外見は炭色になっていて
それを左手でネギの緑の葉の部分をしっかり持ち
右手はネギのちょうど真ん中くらい(ネギの葉の緑と実の白の境より少し下)を
親指、人差し指、中指でつまみ
少し力を入れてスーッと下に降ろしていくと
中から真っ白なホッカホカに湯気が出ているネギの姿が現れる。
それをオレンジ色のソース、サルサ・ロメスコをたっぷりつけて
顔は青空に向け、大きな口をあけ
パクリッと食べるのだ。
トロッとしたネギとソースが口の中でからみあい
それは想像以上に美味しい最高のご馳走となる。
冬は寒くて厳しいけれど
カルソッツが食べられると思ったら
冬も待ち遠しくなってしまうほど。

畑のまわりを散歩してみると
あちらこちらに桜の花に似た
アーモンドの花が咲いていて
あぁ、もうすぐ春がくるのだなぁと
体も心もあたたかな気持ちになった一日であった。