自転車をこぐオジさん

ここのところジョギングを毎日続けている。
なぜならお目当てがあるからだ。
それは、野うさぎに出会うこと。
前にも少し書いたけれど
とってもかわいいのだ。
イバラのおうちから飛び出して
野原でぴょこぴょこっと遊んでる。

昨日は出会えなくて残念だったけれど
砂利道の少しくねった一本道を
自転車に乗ったオジさんが
私の横をさわやかに通り抜けていった。
右手はハンドルをつかみ、左手には空色のプラスチックのバケツを握っていた。
その中には畑で取れ立て?と思われるトマトやキュウリなどの野菜が山盛りに。
オジさんは小柄で、自転車が大きく見えた。
それをこぐ様子がかわいくて、
背筋をピシッとしつつ、こいでいる足が完全に伸びきっていて
子どもが大人の自転車を乗っているよう。
おそらく自転車を止めようものなら
一度降りなくてはいけないとわかるくらい。

そうしてオジさんは朝日を背中にあびながら
清々しい朝の空気の中を風のように通り抜けていった。